山口達也さんの件で日本はアルコール依存症への認識が甘いと思った

2018年5月8日

Photo by Ford Buchanan

今日は、全く私のブログのカラーと違う内容ですが、義理の姉がアルコール依存の夫を持ってとっても苦労したりしましたので、先日の山口達也さんのニュースを聞いてなんだかいてもたってもいられなくなったので書くことに。

こんにちは、ラン(@kikispets)です。今回の山口さんの事件は、本当に驚きました。それとともに、日本社会のアルコール依存症への認識の甘さを改めて感じました。今日は、アルコール依存症とは、アルコール依存症のチェック方法なども含めてご紹介します。

まず、TOKIOの他の4人の記者会見で、松岡さんの言葉が興味深かったです。

「正直僕らはアルコール依存症だと思ってました。いろんな病院に診断書を求めてもアルコール依存症とは出ていないんです」

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なぜ、山口達也さんはアルコール依存症と診断されなかったのか?

プロフェッショナル、医者の助けを得ていたのにもかかわらず、「アルコール依存症」と診断されなかった。これはいったい何なんでしょう?

私は実際に山口さんの飲んでいるところをもちろん目撃したわけではないですが、数少ない情報から判断してみましょう。

  • 仕事に支障をきたしていた。(城島さんのコメント)
  • 病気だと思っていた。(松岡さんのコメント)
  • 肝臓の数値が悪化していた。

このたった3つの情報だけで十分アルコール依存症と言えると思います。

アルコール依存症の症状とは?

アルコール依存症とは、一言で言ってしまうと「これ以上飲んだら大変なことになると分かっているのに飲んでしまう」状態を言うそうです。要は「分かっちゃいるけどやめられない」です。

いろいろなところで、「山口さんは意志が弱い」からお酒にはしりこういう事件を起こしてしまったというのを聞きましたが、違います!「自分の意志でコントロールできなくなっている」のですから、これはもう「病気」であり治療を受けていないのですから、意志とかそういうレベルの問題ではないのです。

アルコール依存症の方は、

お酒を飲み始める→これ以上飲んだらまたヤバイことになると分かっていてもとめられない→多量飲酒→アルコールの血中濃度があがる→更に飲みたくなる→二日酔い・吐き気・震え→体がアルコールに依存→禁断症状→更に飲む

という魔のサイクル状態に陥るのだそうです。


引用:Alcoholics Anonymous

自分がアルコール依存症かどうか?

山口さん自身もそして、先の松岡さんのコメントでもそうですが、アルコール依存症と診断が下ってなかった。とおっしゃってます。 その理由は、私が思うに山口さんが問診で意識的にまたは無意識的にウソを述べていたから。だと思います。

アルコール依存症の人のほとんどが、「自分はアルコール依存症ではない」とい言います。と、いう事は、例えばこんな問診にも

Q:どのくらいの頻度でお酒を飲みますか?

1. 全く飲まない 2. 一ヶ月に1回  3.週に2~4回  4. 週に4回以上

という問診にバリバリ4番なのに3番にチェックしていたりするのです。こんな感じで全ての問診にこんな返答をしていると必然的に、そんなにアルコールに依存はしていない。という結果が出て、医者は実際にお酒の場を見ていないわけですから「ま~、飲みすぎに気をつけてくださいね」という診断がくだりますよね。。。

しかし、山口さんの場合は肝機能障害が出ていて入院していたんですよね。。。。本当に疑問です。

アルコール依存症は自力で治すのは難しい!

アルコール依存と向きあうには医師の助けが必要です。それも専門医です。必要がある場合は、通い入院という形ではなく、外とのかかわりを絶ちしっかり自分と向き合い、医師の指示に基づき断酒にもっていく必要があります。

断酒に成功しても、アルコール依存症の患者さんがアルコールを完璧に断ち切るのは本当に難しいです。なぜなら、いったん世間に出ると日本ではアルコールはいたるところで簡単に手に入ります。また、テレビを見ていても美味しそうにビールを飲んでいるCMがバンバン流れてますよね。 誘惑はたくさんあるわけです。

なので、家族や友人の助けは必ず必要です。

その代表的なのが欧米、そしてニュージーランドにもありますが、Alcoholics Anonymousというグループです。 こちらでは略してAAと言います。直訳すると「匿名のアルコール依存者たち」という意味になりますが、実際のところは「アルコールを断ちたい人たちとその家族が集まって助け合う自助会」という意味になります。AAでは、定期的に集まり、スポンサーと言われる(通常家族以外の人)人をそれぞれ決め、そして、自分が「飲みたい」という気持ちになった時にその人に電話したりして助けを請ったりしその「飲みたい」という欲求と戦い助け合いながら断酒を目指すのだそうです。

日本で言うと一番近いのはGAIAアスクのような施設でしょうか。こちらの2つの施設は特定非営利活動法人でサイトの内容もとても分かりやすく依存症のことが書かれています。

自分はアルコール依存症?

今回の山口さんの事件で、「自分は大丈夫か?」「夫は大丈夫か?」と思われた方もいると思います。

なんと日本にはアルコール依存症の診断基準を満たす人が約58万人そして過去に一度でも診断基準を満たしたことがある人は109万人となり、治療中は約8万人だそうです。

まずは、心配する前に問診テストをしてみましょう。ここで大事なのは、家族や友人など普段一緒にお酒を飲んでいる人と一緒にして、客観的な意見を交えながら質問に答えるという点です。

WHO(世界保健機関)の調査研究によって作られたAUDITというテストがあります。日本のメーカーKIRINのサイトでは日本語版がありますので、ぜひご家族・友人と一緒にやってみましょう。
http://www.kirin.co.jp/csv/arp/proper/audit.html

日本はアルコール依存症への認識が甘い

今回の事件で、つくづく日本はアルコール依存症への認識が甘いと思いました。

なぜ会社や周りの人間が、山口さんを引っ張ってでもリハビリセンターに入れなかったのか。とつくづく思いますが、それはアルコール依存症というものをよく理解していないからなんですよね。

日本では簡単にアルコールが手に入ります。自販機でお酒が買えるなんて欧米ではないです。また、レストランや家以外の外(公園などの公衆の場)でお酒が飲めるところはありません。

久々に日本に帰ると至るところにビールやお酒の広告があり、テレビのCMにしても役者さんたちが美味しそうにビールを飲んでいるのをみると、ニュージーランドとの違いに改めて驚きます。こちらでは、実際に飲んでいるところはCMでは見せません。

それぐらい、お酒を飲む。たくさん飲む。というのは普通のこと。として認識されているのだと思います。だから、「危険な飲酒群」に入っていても、なかなか気付きにくい、気付かれにくいというのが現状なのだと思います。

先日、松本人志さんが、以前お酒で問題を起されて以来お酒を断っている前園真聖さんに、「少し飲んでみたら?」「飲んで何にも問題起さなかったら、もう大丈夫だ。って信じてあげる」みたいなことを言っていじってましたが、そこからして、アルコール依存症を分かっていないのだな。と思いました。

もし、前園さんがアルコール依存症だとして、事件を起して以来もう4年もお酒を1滴も飲んでいないそうですが、そういう人にお酒を勧める危険性、そして、そういう人がお酒を飲んだら一度またスイッチが入ってしまったら過去の4年の努力が水の泡になる。ということが分かっていないのです。

正直、聞いているだけで腹立ちました。

アルコール依存症は病気です。日本ではアルコール関連の話はどうしても笑いに持っていってしまう傾向がありますが、はっきり言ってアルコール依存症の人にとっては深刻な問題なのです。

ちなみに、ニュージーランドでもアルコールはとっても深刻な問題となっています。こちらでは日本のような誘惑は少ないですが、なんせエンターテイメント・娯楽施設が少ないから、暇になってお酒に走る人が多いような気がします。

まとめ

日本は一度でもつまづくとなかなかカムバックが難しい社会です。

多かれ少なかれ人生誰でも一度はつまづきます。山口さんの被害者が立ち直り、そして彼のアルコール依存症が彼自身でコントロールできるようになったら、その時は社会が彼を受け入れてあげることができる、そんな社会になっていればと思います。

参照:厚生労働省 ・ アスク

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