ニュージーランド コロナウイルス死亡者ゼロでロックダウンに入る

2020年4月2日

ニュージーランドが3月25日にロックダウンを始めてからちょうど一週間が経過しました。

海外から多くの人が帰国しているので感染者数が急速に増えていくのは仕方がないことですが、首相は追跡できない市中感染が2件出たことを受けて警戒レベル4へ引き上げ、23日にロックダウンを決めたわけです。48時間の猶予でした。

ここでは、ニュージーランドがロックダウンに踏み込むまでの経緯と現状、ロックダウンの先輩としてこれは絶対に準備購入しておくべきものをリストにしましたので、ぜひご参考ください。

スポンサーリンク

ニュージーランドがロックダウンに入るまでの経緯

2月28日にニュージーランド国内で初めてのコロナウィルス感染者が出ました。海外からの帰国者です。そこから徐々に感染者数は毎日1人、2人と増えていきましたが、全て海外とのリンク(海外からの帰国者と帰国者の家族など)がある方ばかりでした。

しかし、3月23日に初めて感染経路が不明な、いわゆる「市中感染」が2件出ました。そこからのニュージーランド政府の対応は早かったです。

3月23日午後1時に首相が、48時間後の25日から4週間ロックダウンを決行すると発表。それと同時に国家緊急事態宣言も発表しました。国家緊急事態宣言、とは災害やパンデミックに際し、国が特別法を発動することができる、というものです。

ちなみに、その時点でニュージーランド国内の死者はゼロ、ICUに入っている人もゼロでした。

ロックダウンって何?

ロックダウンとは、実際どういうものなのか?と思われた方もいらっしゃるかと思います。

国よって詳細は違ってくるかと思いますが、基本、海外との国境を封鎖し、国民の行動を制限する、というものです。

ニュージーランドの場合、ロックダウン後の入国者は、ニュージーランドの市民権と永住権を持っている人に限られ、帰国者は2週間の完全自宅隔離(スーパーなどにもいけません)が強制されます。

エッセンシャルサービス(スーパー・病院・医療機関)従事者以外は全て自宅隔離となります。会社員はリモートワーク、または自宅待機。学校、教会、お店は全て閉鎖。外出が許されるのは、スーパー、病院、薬局へいく場合、そして近所の散歩のみです。

下の表はニュージーランド政府が早い段階からこの事態をレベル分けした表です。
このように、現時点で何が出来て何が出来ないのか、そしてどういう事態になったらロックダウンになるのか、などを当初から明確に表にして視覚化しくれていたことで「市中感染が出たかも」と報道があった時点で、私たちはロックダウンへの覚悟はある程度できていたのでショックはありませんでした。

ニュージーランドのコロナウィルス対策アラートレベル

引用:NZ Herald

ニュージーランドのロックダウンの現状

今日(4月2日)でニュージーランドは、ロックダウンに入って9日目です。

とにかく静かです。時々、エッセンシャルワーカー(スーパーに勤める方、病院などの医療関係者)の人が出勤するのでしょうか、またはスーパーへの食料の買出しでしょうか、1時間に車が数台家の前を通過する程度です。

ロックダウン中は、エッセンシャルワーカーを除いて、基本、家に居なければいけません。スーパー、薬局、病院、近所(ローカル)の散歩は許されています。

英語の場合「近所」をLocal(ローカル)という言い方をしますが、当初それが誤解を招きました。例えば、オークランドに住んでいる人にとってはオークランド全てがローカルです。

そのため、車に乗ってビーチに行ったりする人などが出たのですが、政府はロックダウン2日目にはそのような行為はNOと明言しました。

他の人に会わなければいいではないか?と思われるかもしれませんが、例えば、歩いていけない距離のところへ車で出かけ、車が壊れたとします。すると、AA(日本で言うJAF)を呼ぶことになりますよね。そうすると、助けに来てくれた人をコロナ感染の危険にさらすことになるからです。

また、車で出かけて事故に合うかもしれません、ビーチで泳いでおぼれるかもしれません、すると、今既に忙しい病院に余計な負担をかけることになり、そのような可能性を政府は排除したいのです。

コロナの恐ろしいところは、潜伏期間が長くその間は無症状という点です。知らず知らずのうちに他人に移しているがためにこのように感染が拡大しているのです。

ここのところを理解できない人が多いらしく、未だにビーチでジェットスキーとかやっている人を見かけ、その度にコーストガードやポリスが動かなくてはなりません。そして、それもまた、警官たちをコロナの危険にさらすことになるのです。

ニュージーランドのロックダウンの現状・仕事、お給料、ローンなど

仕事に関しては、私の友人でオフィスワークをしている人は皆リモートワークをしてますので、平日は仕事に追われ忙しくしているようです。上の表のレベル2の時点で、政府が雇用主にリモートワークをするように、と促していたためか、どこの会社もレベル4のロックダウンになって慌ててリモートワークに切り替えたわけではなく、徐々に準備できたためか、仕事に支障は出てないようです。

その他の友人でサービス業や接客業についている人はみな、自宅待機です。政府がロックダウンになった時にすぐに雇用主に対して給料補助制度を打ち出したので、皆最低賃金は毎週支払われているようです。

自営業者は、2020年の1月から6月間で前年比30%の収入の減少があった場合、給料補助を受けることが出来ます。店舗を借りている場合、また家のローンがある場合で、支払いを続けることが苦しい場合は、6ヶ月間の猶予(ホリデー)が貰えます。これは、あくまでも「猶予」なので、払わなくてもいい、というものではなく、また、その期間も利子だけは付きます。

ニュージーランドのロックダウンの現状・買い物

ロックダウンに備えて東京でも買い溜めが始まっているらしく、スーパーの陳列棚がガラガラの写真が友人から送られてきました。

我が家では、私の旦那が中国の武漢の様子を見て、2月の頭から全てのアイテムを少しずついつもより多く購入してストックし始めてました。当時、私は「大げさな・・・」と横目で見ていたのですが、ロックダウンとなった今、旦那の危機管理能力は高かったみたいです。

ニュージーランドでは、ロックダウンが発表されたその直後から(その前からトイレットペーパーや除菌剤の買占めは起きてましたが)スーパーに毎日のように人が押し寄せました。

日本でも、買い溜めをしないように、という政府からの要望がありますが、私は正直自分の身は自分で守るのが一番だと思っています。スーパーなどはロックダウン中も開いてますが、感染者数が増えてきたら、スーパーには行きたくないものです。

スーパーでは、レジ係りの人とお客の間にはアクリル製のバリアが立てられ、店内は入場制限をかけ、人と人との間が買い物中に2メートルになるように工夫しています。(店内の床には2メートル間隔にシールが貼られています)

先日、ロックダウン後にスーパーに行った友人によると、以前のスーパーの賑やかさは消え、咳やくしゃみなどはもちろん出来ない、静かで緊張感が漂う雰囲気だったそうです。

ちなみに、現在ニュージーランドでは小麦粉がスーパーから姿を消しています。これが、物流が追いつかないだけなのかどうかは分かりません。

ロックダウンに備えてやっておくこと

ロックダウンに入って一週間が経ち、やっておいて良かった!と思うこと、反対にやっておけば良かった・・・と思うことがありましたので私の周りの意見も踏まえて「ロックダウンに備えてやっておくこと!」をご紹介します。

  • ベーキング材料の購入(マフィンやパンの型なども含む)
  • コンタクトレンズの購入
  • 持病の薬を多めに処方してもらう(病院も開いてますが、避けたいです)
  • サプリメントの購入
  • 子供のおもちゃの購入(ネットゲームだけでなく、手にとって遊べるもの)
  • 趣味の材料の購入
  • 家のオフィス部屋の椅子を腰に優しいものに新調した(リモートワークのため)
  • 調子が悪かったオーブンの修理(オーブンなどのエッセンシャルグッズの修理もロックダウン中は可能ですが避けたいものです)
  • 卵の購入(冷凍できます)
  • 牛乳パウダーの購入
  • 冷凍野菜の購入

我が家では、卵と牛乳そして野菜の消費量が多いので、ロックダウン中はスーパーに行くのは最低限に抑えたかったので、これらはまとめ買いして冷凍したり、牛乳パウダーなど保存可能なものを購入しました。

そして、子供のオモチャや趣味のものはエッセンシャルグッズに入らないのでロックダウン中は購入できませんので、ぜひ今のうちから準備されることをお勧めします。

ロックダウンがなぜ必要なのか?

ロックダウンの意味は、それぞれがそれぞれの「バブル」(泡)の中で生活することで感染の悪連鎖を防ごう、というものです。この「バブル」という表現は、首相が当初からよく使っている表現ですが、とても分かりやすいと思います。つまり、ロックダウン中に一緒に暮らしている人たちで1つのバブル。このバブルを破ることなく、バブルの外の他の人と接触することなく、ロックダウン中は過ごさなくてはいけません。

例えば、

  • 誰にも会わないからと言ってオフィスと家を行き来してはいけません。
  • 塀越しに隣の人と物の貸し借りなどをしてもいけません。
  • ご近所さんとお散歩中に会ったら2メールの距離を保たなければいけません。
  • ビーチに行って日光浴をしててはいけません。
  • ビーチの近所に住んでいて散歩は出来ますが、散歩をしている人数が多い場合は避けるか、2メートル間隔を保つようにしましょう。

市中には警察官が配置され、町を散歩以外で用もなく歩いていたり運転していれば職務質問を受け、エッセンシャルな用事(スーパー・病院・薬局へ行く)以外で外出していた場合は、教育的指導を受け名前が記録に残ります。実際に2回警察に注意を受けた男性は起訴されました。

ニュージーランドのジャシンダ首相は、死亡者がゼロで市中感染が2件出た時点でロックダウンに踏み切ったわけですが、その決断にはスピードがありました

ロックダウン当初は、エッセンシャルワーカーとは誰のことなのか、エッセンシャルグッズとは何なのか、大まかな部分では分かっていても、細かい問題が後々いろいろと出てきました。そして、それらには問題が出てきた時点で対応する、という姿勢です。国民もそれに満足し、首相の決断を全面的にサポートしている印象です。

最後にニュージーランド首相の発言を紹介します。

Act like you have Covid-19. Every move you make could be a risk to someone else.That is how we must all collectively think now. The goal of the lockdown is to limit the spread of the virus and if you’re looking for exceptions to the rule, you’ve missed the point of it and means other New Zealanders would die.
Flouting the rules or finding a loophole could also mean New Zealand stays in lockdown for longer than four weeks.

訳:あなたがコロナウィルスに感染しているかのように行動してください。あなたがする全ての行動が他人を感染のリスクに晒すことになるのです。

今から私たち国民全てがこのように考えなければいけません。

ロックダウンのゴールは、ウィルスの拡大を食い止めることです。そして、もしあなたがルールの例外を探しているとしたら、あなたはロックダウンをする意味を全く理解していないことになり、同時に他のニュージーランド人が死ぬことを意味します。

ルールを破り、ルールの抜け道を探しているとしたら、それらはニュージーランドのロックダウンが4週間より更に長くなる、ということを意味します。

この文面をぜひ安倍首相と小池都知事にも見せてあげたいです。

スポンサーリンク