面白い!感動!泣ける!ほっこり!ミステリー!おすすめ小説

2016年10月26日

こんにちは、ラン(@kikispets)です。

日々忙しい毎日を過ごす中で皆さんはどのようにしてストレス解消されてますか?私は読書。本を読み始めるとその世界に入り込め、一時でも現実から遠ざかれるのがとっても良いストレス解消になっているのです。
夜寝る前にベッドサイドランプを照らし、布団の中で本を読むのが至福の時間。秋の夜長に皆さんもいかがでしょう?

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おすすめ小説

今日はそんな私が実際読んだ中でこれはおすすめ!と思う本を独断と偏見で幾つかご紹介したいと思います。


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面白い小説

1つ目の小説は文句なしにお腹を抱えて笑える作品、そして、もう1つの小説は苦笑という言葉があってるかもしれないけど、最後には爽快感もあって気分がアップ間違いなしという2冊をご紹介。

イン・ザ・プール / 奥田英朗

「いらっしゃーい。」伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。色白で太ったその精神科医の名は伊良部一郎。そしてそこで待ち受ける前代未聞の体験。プール依存症、陰茎強直症、妄想癖・・・・・訪れる人々も変だが、治療する医者のほうがもっと変。こいつは利口か、馬鹿か?名医か、ヤブ医者か?

この作品は、私がはじめて読んだ奥田英朗の本で、このあと彼の作品集を大人買いしました!

主人公・精神科医の伊良部一郎は医者としてだけではなく社会人としても常識ハズレで無神経、茶髪の若い看護婦マユミは注射を打つことが大好きなサドというコンビ。こんな病院絶対行きたくないと思うのですが、伊良部の荒療治に患者達は癒され、読んでいる読者も癒されるという。この作品は伊良部シリーズの第1作目で、その後じわじわと人気を博し、現在このシリーズは第3作まで出ています。ちなみに、奥田さんは第2作目の「空中ブランコ」で直木賞を受賞しています。

  • イン・ザ・プール
  • 勃ちっ放し
  • コンパニオン
  • フレンズ
  • いてもたっても

5話から成っていますが、どの患者の悩みや症状も、一歩間違えば他人事じゃないだけあって妙に共感してしまったり。そしてどの話にもユーモアがたくさん詰まってて、ぶっ飛んでいるんだけど「こういうのあるある!」って部分もあって、お腹を抱えて思う存分笑って読み終わった後に、また伊良部一郎に会いたくなる作品です。

舞台 / 西加奈子

29歳の葉太はある目的のためにニューヨークを訪れる。初めての一人旅、初めての海外に、ガイドブックを暗記して臨んだ葉太だったが、滞在初日で盗難に遭い、無一文に。虚栄心と羞恥心に縛られた葉太は、助けを求めることすらできないまま、マンハッタンを彷徨う羽目に…。決死の街歩きを経て、葉太が目にした衝撃的な光景とは―。思いきり笑い、最後にはきっと泣いてしまう。圧倒的な面白さで読ませる傑作長篇。

主人公の葉太は異常なほど自意識過剰な男性。大嫌いな父の死後、ニューヨークに行き滞在初日で盗難に遭うのですが、自意識過剰な性格故「盗難にあった可哀想な人」とみられたくないために平然を装い、日本領事館へも盗難の手続きが出来ない。

自分に重なる部分もあり、しんみりと痛いなぁと共感しつつ、主人公がニューヨークで英語でかかれた意味不明のTシャツは絶対ネイティブスピーカーの前では着るまいと、一枚一枚チェックしていくところなんかはお腹を抱えて笑いました。

演じなければいけない自分。演じ続けた人生を送った大嫌いな父。父のようにはならないと葛藤し続ける人生。最後に葉太がどん底の中で気付く境地は、爽快感があり読んでいて思わず笑顔に。

人間の心の奥底にある誰にも言えないような思いを書かせたら西加奈子はぴか1だな。と思わされた作品です。

感動する小説

最近、感動してないな~。と思ったら、ぜひこれからご紹介する小説を読んでみてください。

 蝉しぐれ / 藤沢周平

朝、川のほとりで蛇に咬まれた隣家の娘をすくう場面からはじまるこの物語。清流と木立に囲まれた城下組屋敷。淡い恋、友情、そして悲運と忍苦。ひとりの少年藩士が成長してゆく姿をゆたかな光のなかで描いたこの作品は、名状しがたい哀惜をさそわずにおかない。

引用:解説・秋山 駿

25年前に書かれた作品で私が送ればせながらはじめて読んだ藤沢周平の作品。というのも、時代小説は今まで何度となく手にとってはみたものの、自分自身が若い頃は共感できる本だけを読みたがっていた節があり、一冊も読了したことがなかったのです。私にとってはじめての時代小説であるこの作品を読み始め、気付いたら朝を迎えていました。

文四郎のふくとの淡い恋、固く結ばれた友情、平凡かと思われた彼の人生が、若くして経験する父の横死によって一変する。成長した文四郎は、母を守りながら抜群の剣の腕前を持つ逞しい武士となり後に家庭を持つ。藩の内部抗争に巻き込まれ、誰が味方で何が真実なのかを見極めようとする文四郎。そんな時はいつも道場へ行き剣をふり、無になり自分と向き合う。のちに、殿の寵愛を受け派閥抗争ゆえ身の危険を冒されているふくを身を徹して守ることに。しかし、それは、決して結ばれることのない想い。

この作品は、時代小説であるのですが、スケールの大きい大河ドラマのようです。全ての要素(ラブストーリー・青春・人情・ミステリー・政治権力)が全て詰まった作品。そして、時代は違うとも、人の悩みや悲しみ、そして恋心はいつの時代も同じなのだということを改めて認識させられました。だからこそ、共感でき心がドキドキするほど感動し、涙するのだと思います。

そして何より、藤沢周平の描写力はすごいです!自然の描写から、剣が動く描写などはため息が出るほどの美しさです。

2003年に内野聖陽出演でドラマ化。2005年に市川染五郎出演で映画化されています。

小さいおうち / 中島京子

昭和初期、女中奉公にでた少女タキは赤い屋根のモダンな家と若く美しい奥様を心から慕う。だが平穏な日々にやがて密かに”恋愛事件”の気配が漂いだす一方、戦争の影もまた刻々と迫りきて。晩年のタキが記憶を綴ったノートが意外な形で現代へと継がれてゆく最終章が深い余韻を残す傑作。

このタイトル「小さいおうち」をみて、私は児童文学家バージニア・リー・バートンの絵本「小さいおうち」と何か関係あるのかしら?と思ったのです。というのも、この絵本は私が子供の頃に母からプレゼントされ、今でも大事にとってある一冊だからです。

作品の中ではこの絵本と本作品を巧みに絡め、作品をよりビジュアル的に分かりやすいものに仕上げたと思います。

物語は、第1章~第7章までは昭和5年から19年にかけてのあまり語られることのない裕福な家の戦時下の暮らしぶりや人々の様子が女中タキの目線で描かれてるのですが、穏やかな日常や東京モダンの生活が戦争によって徐々に変わっていく様子がとっても細かく描写されています。また、なかなか当時を体験した人でないと表現できない(著者はもちろん細かい取材をされたのだと思います)「80年代のバブルは戦争前のうかれていた好調期と似ている」なんていう文面はハッとさせられたと同時に、今の当たり前の幸せが何かをきっかけにもろく崩れ去る可能性がいつだってあるのだ。ということ教えられた気がします。

そして、最終章はタキの甥っ子健史によってタキが綴ったノートの内容が語られるのですが、意外な形で意外な人物へ引き寄せられ、あっ!と言わずにはいられず、鳥肌が立った瞬間でした。

2010年に第143回直木賞を受賞した作品。2014年には、出演:松たか子・倍賞千恵子・黒木花・妻夫木聡・吉岡秀隆・片岡孝太郎、監督:山田洋次によって映画化されました。

ちなみにどうでも良いことかもしれませんが、私が購入した際は映画の宣伝を兼ねてか、本のカバーが2枚重ねになってました。

泣ける小説

お涙頂戴的なものではなく、なんとも言えない、切ない気持ちになって泣ける作品です。

 火花 / 又吉直樹

お笑い芸人二人。奇想の天才である一方で人間味溢れる神谷、彼を師と慕う後輩徳永。笑いの真髄について議論しながら、それぞれの道を歩んでいる。神谷は徳永に「俺の伝記を書け」と命令した。彼らの人生はどう変転していくのか。人間存在の根本を見つめた真摯な筆致が感動を呼ぶ!「文學界」を史上初の大増刷に導いた話題作。

こちらの作品はメディアでも大々的に取り上げられたので知らない人はいないと思いますが、私の周りで実際読んだ人が少なかったので、ここで紹介しようと思いました。実際、まだ手にとってない方は、やはりマスコミによって、芥川賞も又吉が名の売れた芸人だから取らせたのではないか。。。という眉唾的な先入観で読めなかったのかもしれません。

私の感想は一言「又吉あっぱれ」です。テレビでの彼と全く同じでこの文中でもシュールな笑いがいたるどころに散りばめられています。主人公の青年と先輩芸人との友情、夢をおいかけて生きることの辛さ、思い通りにならない人生、人生の歯車が狂うのはなぜか、、、ユーモアがあるんだけど泣けてしまうそんな青春小説です。

第150回 芥川賞受賞作品。

西の魔女が死んだ / 梨木香歩

 「西の魔女」とは、中学生の少女まいの祖母のこと。学校へ行けないまいは、祖母のもとで、何でも自分で決められるようになる「魔女修行」をすることに・・・。生きる力を与えてくれる、癒しの児童文学、誕生。

この作品はカテゴリーとしては児童文学ですが、子供はもちろんどの年代の大人が読んでも満足する作品だ。と思ったと同時に、子供の時にこの作品に巡り会えていたらどれだけ私の人生が変わっていただろうと思いました。

生きる上で大切な、だけど結構難しいこと、それは「人に流されず自分で決める」ということ。西の魔女は自分の孫に、自分が長年してきた丁寧な暮らしの中でそれを教えてくれます。

そして、もう1つとても大事なことだけど、案外誰も教えてくれないことは”生死観”です。この物語の中の”死”はとても清清しく描かれていて、死というのは決して怖くはない、自然のサイクルの中の1つだということを教えてくれます。それが大人になった私の心にも強く響き、涙がでるとともに気持ちを楽にしてくれました。

漢字にもほどよくカナがふってあり、行間もほどよくあいていて、読書が苦手な方でも読みやすいと思います。特に若い方にはぜひ読んで欲しい作品です。

2008年にサチ・パーカー出演で映画化。

ほっこり出来る小説

ちょっと人生上手くいってないなぁと思った時、なんだか夫婦関係がいまいち上手くかみあってないなと思った時にぜひ読んでみてください。読後感は絶対「ほっこり」だと思います♪

 家日和 / 奥田英朗

会社が突然倒産し、いきなり主夫になってしまったサラリーマン。内職先の若い担当を意識し始めた途端、変な夢を見るようになった主婦。急にロハスに凝り始めた妻と隣人たちに困惑する作家などなど。日々の暮らしの中、ちょっとした瞬間に、少しだけ心を揺るがす「明るい隙間」を感じた人たちは…。今そこに、あなたのそばにある、現代の家族の肖像をやさしくあったかい筆致で描く傑作短編集。

この作品は、先にご紹介した奥田英朗の伊良部シリーズとは違ったユーモアで、下記6作がおさめられています。

  • サニーデイ
  • ここが青山
  • 家においでよ
  • グレープフルーツ・モンスター
  • 夫とカーテン
  • 妻と玄米御飯

奥田英朗の人間観察眼には脱帽です!どれも思わずクスッと笑ったり、あるある!と共感したり、そして読み終わった後は心が温かくなる「ほっこり」と出来る作品です。

漁港の肉子ちゃん / 西 加奈子

男にだまされた母・肉子ちゃんと一緒に、流れ着いた北の町。肉子ちゃんは漁港の焼肉屋で働いている。太っていて不細工で、明るい―キクりんは、そんなお母さんが最近少し恥ずかしい。ちゃんとした大人なんて一人もいない。それでもみんな生きている。港町に生きる肉子ちゃん母娘と人々の息づかいを活き活きと描き、そっと勇気をくれる傑作。

まずは、この表紙に度肝抜かれるかと思います。(笑)これは、西加奈子さんがクリムトの「ダナエ」をダンボールに模写したものらしいですが、肉子ちゃんっぽい感じもするなぁと思ったのは私だけでしょうか。

まっすぐで人を疑わない性格ゆえに簡単に男に騙される漁港の肉子ちゃん。娘キクりんは11歳にしてサリンジャーを読んでしまうような聡明な女の子。肉子ちゃんは「サリンジャーってなんとかレンジャーみたいやな!」と、強烈なユーモアの持ち主で、そんな母親のことをかなり覚めた目で見ている。漁港にはいろいろな人たちがいて、みんなわが道を行くようだけど、他人を思いやる優しさに溢れている。

必死で頑張って生きているのに自分に自信が持てない、人生上手くいかない、どうして自分ってこうなんだろう、自己嫌悪、、ってちょっと心が元気なくなった時にぜひ、読んでみてください。

たくさん笑って、そして最後の10ページは感動で涙がとまりませんでした。読み終わった後しばらく心が「ほっこり」出来る本です。ちなみに、明石家さんまさんがこの本を読み、映画化にしたい!と言ったそうですよ。

ミステリー

ミステリーと一言で言っても色々なタイプのミステリーがあると思いますが、今回ご紹介する2つは全く違ったタイプのミステリーです。どちらも絶対読んで後悔しないと思います。

 イニシエーション・ラブ / 乾くるみ

僕がマユに出会ったのは、代打で呼ばれた合コンの席。やがて僕らは恋に落ちて…。甘美で、ときにほろ苦い青春のひとときを瑞々しい筆致で描いた青春小説―と思いきや、最後から二行目(絶対に先に読まないで!)で、本書は全く違った物語に変貌する。「必ず二回読みたくなる」と絶賛された傑作ミステリー。

「必ず二回読みたくなる」と書いてあり、実際二度読みする人が多いという評判を聞いていたので、「どういうこと?私はそんなことないだろうな。」と思って読み始めたのですが、、、二度読みしてしまいました。。。正確に言えば「必ず二度読まずにはいられない」だと思います。

内容はいたって普通の恋愛小説、特に80年代に青春を送った方には懐かしい用語もたくさん出てきて楽しめます。読んでる途中は、誰も死なないし怖いとも思わず、「どこがミステリー?」と思いつつ読みましたが、最後に2度読みして「あっ!」と気付いた時は、ぞっー!!としました。

130万部を超えるミリオンセラー、映画化するのは難しいだろうと言われてましたが、2015年に堤幸彦監督、松田翔太、前田敦子、木村文乃他の出演によって映画化もされました。

容疑者Xの献身 / 東野圭吾

天才数学者でありながら不遇な日日を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。彼女たちが前夫を殺害したことを知った彼は、二人を救うため完全犯罪を企てる。だが皮肉にも、石神のかつての親友である物理学者の湯川学が、その謎に挑むことになる。ガリレオシリーズ初の長篇、直木賞受賞作。

東野圭吾のガリレオシリーズは現段階で8作あり、私はその全てを読んでいますが、やっぱりこの「容疑者Xの献身」に勝るものはありません。

作品を通して一時もペースが落ちることなく、常に緊迫感があり、最後の40ページは、はやる気持ちを抑えながら読み、あまりにも切なくなり泣けました。一番の読みどころは、やはり巧妙なトリック、そして容疑者石神の献身的な愛です。石神がどうしてそこまで彼女を愛せたのか?私の友人はそこの部分が納得いかないと言ってましたが、忘れてはならないのは、石神はあの湯川が実力を認めるほどの人間だという点にあると思います。

これほどのミステリーは類を見ないと思います。2008年に映画化され、湯川役はもちろん福山雅治が、石神役は堤真一。もう何年も前に観た作品ですが、ラストシーンの堤真一の叫び声はあまりにも切なくてとても印象的でした。DVDも小説も保存版です。

第6回本格ミステリ大賞、第134回直木賞受賞作。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

「これはホッコリ出来る小説じゃなくて面白い小説でしょ。」とか、色々突っ込みどころもあるかもしれませんが、人それぞれ感じるところは違い、読書後にお友だちとお互いのそういう意見を話し合うのも読書の醍醐味かもしれません。

読書の秋、エンジョイしてくださいね。

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